貴重な寺宝を数多く所有している古刹
水寺は推古天皇の時代に創建された真言宗の古刹寺院で、創設時は天池寺といい、仙ノ山の山頂、石銀地区(いしがねちく)にありました。
延暦17年(798)に清水谷に移転するとともに、清水寺と改名し、さらに幕末には仙ノ山中腹に再度移転、明治22年(1878年)に現在の地に移りました。
清水寺は、石見銀山開発に関わった領主、代官らに信仰され、寺宝の「辻ヶ花染丁字文胴服」は徳川家康から拝領されたもので、国の重要文化財に指定されています。
清水寺本堂の天上には、丸に桐(きり)、鷹(たか)の羽紋、長安の家紋である下り藤などが描かれています。
格天井は、ともに銀山開発に打ち込んだ長安と地役人の吉岡らが奉納したとみられており、銀山百カ寺と讃えられた石見銀山でも長安の家紋をとどめた格天井は清水寺のみに伝わっています。