刈り取った稲束を天日干しする為に立てられたもので、稲束を掛けた姿がヨズク(フクロウ)に似ているのが呼び名の由来と言われている。西田地区の『ヨズクの里』は、平成3年に「島根の60景」「日本の米作りの里100選」に選ばれ、秋の水稲の刈り入れ時期になると、西田の田園を飾る「秋の風物詩」となっています。
伝説によると、神代の昔、海上を守る上津綿津美命(うわづわたつみのみこと)と上筒男命(うわづつおのみこと)の二柱の神様は、大風で稲ハデが倒れ難儀している西田地区の里人を見て、海岸で網を干す方法を教えられました。木を三角錐状に立てるこの方法は、材料が少なくて済む上に、面積も狭く、しかも短時間で組み立てることが出来、風で倒れる心配が殆どありませんでした。
国内でも大田市温泉津町の西田地区にしか伝承されていない伝統技術であり、大田市の有形民俗文化財に指定されています。期間限定でしか見れませんが、秋口に石見銀山に立ち寄ったら是非見て頂きたい伝統文化です。